スーパーマーケットにおける惣菜の将来像(13/13)

スーパーマーケットにおける惣菜の将来像(13/13)

惣菜を魅力化するために

日本人の中食需要が著しく増加しています

共働き世帯や一人暮らし世帯の増加で、時間的な制約や無駄な食材の軽減から、ますます惣菜需要が増加しています。
昨今の経済環境の悪化から、世帯所得が減少とともに外食が減少する一方で、中食市場は順調に推移しております。今後も、この傾向は続いていくものと思われます。

オンリーワンの魅力がなければ集客できません

他店舗にはない「とがった魅力づくり」で違いを出していくことが必要となってきます。
惣菜部門は独自色を出しやすいので、強化していくことにより、競合店舗にはないオンリーワンの魅力づくりが可能であり、集客の柱にすることができます。

惣菜は安売り競争に巻き込まれにくい商品です

惣菜は“価格”よりも“味”“見栄え”と言った感性要因が先に購買動機になるため、価格競争に巻き込まれにくい特質があります。

惣菜魅力化コンサルティングの狙い

買物行動に対応した惣菜売場づくり

本プログラムでは、「真のお客様は誰か」を突きつめ、小商圏化の中でいかに細かく個店対応できるかを考え、お客様にごひいきイメージを定着させるために、惣菜部門に独自性を仕掛け、戦略的な核部門に位置づけて育成します。

バイイング力・MD力で生産性を向上

本プログラムでは、収益と費用のバランスを重視し、目的によって、作るものは作る、仕入れるものは仕入れて、クオリティとコストダウンを両立させて、惣菜部門の黒字化を目指します。

教育ではなく共育(一緒に考えて)による人財育成

本プログラムでは、惣菜部門強化に人を巻き込み、プロジェクトへの参画で人を育て、お客様に見えないオペレーションの仕組みを分かりやすく“見える化”して、個人のスキルアップを図りながら、お客様の絶対的な支持を定着させていきます。

コンサルティングの進め方(概要)

STEP1 店舗力の実態調査 【自分らしさ分析】

お客様を知り、ごひいきイメージを自店仕様の商品づくりに活かす

  • 商圏(自店・競合・顧客)
  • 従業員(アンケート、ヒアリング等)
  • 商品(鮮度、見栄え、品揃え、MD価格帯等)
  • 売場(陳列技術、棚割 クリンリネス、フレンドリーサービス、品切れ

STEP2 改善課題の抽出・「取り組み」計画策定

買物シーンに対応した品揃えで、ここにしかない売場づくりを目指す

  • 店舗力調査結果と従業員が感じている認識とのギャップ分析
  • 調査結果を基に課題を整理・評価
  • 目標値(業績目標と業務改善目標)
  • 改善計画書
  • 現場指導方針

STEP3 モデル店舗で「現場実践」実務指導

定期的に開催するモデル店プロジェクト会議にて、データ及び売場について担当者に進捗を確認する。

(課題の共有化と個人スキルの向上、売場への落とし込む)

<プロジェクト会議>

  • 課題の提案と問題点の検討・指摘
  • 課題に対しての意見交換
  • 原因追求と改善策の検討(優先順位付けと、改善に向けてのスケジュールを決定)

<売場での商品・品揃え確認>

  • 「各店進捗度チェックリスト」で進捗状況をチェック
  • 商品や品揃えなどを時間帯で確認
  • 問題があれば、その場で指摘

STEP4 導入成果の全店水平展開

導入成果を整理し、全店へ波及させます。
プロジェクトを立ち上げ水平展開を推進いたします。

取り組みイメージ図

 

STEP2における惣菜魅力化の取り組みテーマ

次の5つをテーマにおいて、取り組み課題に優先順位を設定し、プロジェクト会議で取り組みます。

テーマA 商品計画(バイヤー対象)

<目的>

お客様を知り、店舗コンセプトに基づく惣菜商品づくりを進めて、競合店にないオンリーワンの魅力を創り出す

<目標>

売上予算比、売上昨年比、値入率、粗利益率、ロス率、客数、客単価など

<主な取り組み課題>

  • 商品コンセプトの設定
  • 自店らしさの商品計画
  • 商品マトリックス分析
  • 品揃え区分計画
  • カテゴリー別商品計画
  • 商品力の見直し
  • ポーション戦略
  • 新規商品開発
  • 販促、販売計画
  • 検証、リニューアル

テーマB 売場づくり(SV対象)

<目的>

時間帯別のコアなお客様に対して、あるべき品揃えで対応できる売場づくりを、週間計画に基づいて実行する

<目標>

売上予算比、売上昨年比、値入率、粗利益率、ロス率、客数、客単価など

<主な取り組み課題>

  • 品揃え基準マトリックス
  • 時間帯別品揃え基準
  • 単品管理
  • 売り切り基準
  • 夕帯ピークの売場づくり
  • 陳列技術と演出
  • 時間帯別棚割作成
  • 週間販売計画
  • 時間帯別販売計画

テーマC オペレーション(SV・トレーナー対象)

<目的>

ジャストインタイムで、販売計画に基づいて商品づくりから販売までが出来る仕組みを構築する

<目標>

人時売上高、人時生産性、売上高人件費率、労働分配率など

<主な取り組み課題>

  • 標準作業の設定
  • 標準作業時間
  • 器具、備品計画
  • 時間帯別製造計画
  • シフトの見直し
  • 人員計画の見直し
  • 曜日時間帯別作業割当

テーマD 人財育成(トレーナー対象)

<目的>

人財育成により、商品・売り場・オペレーションを高度化し、目指す惣菜ビジネスモデルを確立する

<目標>

人時売上高、人時生産性、売上高人件費率、労働分配率など

<主な取り組み課題>

  • 人財スキルアップ体系
  • 階層別人財育成計画
  • スキル検定制度の導入
  • OJTの推進
  • 店別実施率の向上

テーマE 商品具体化(トレーナー対象)

<目的>

商品化技術の向上により、1点でも多くの商品を購入いただくとともに、味や見栄えのばらつきやロスを軽減する

<目標>

一人あたり買上点数、PI値など

<主な取り組み課題>

  • 製造マニュアル見直し
  • 集合実技指導
  • 店舗実技指導
  • 商品化チェック

専門のコンサルタントが無料相談にのります。
無料相談は仕事の依頼を確定するものではありませんので、お気軽にご相談ください。

目次:

  1. データで見る中食市場
  2. データで見る惣菜
  3. 他企業のまねでは生き残れない~独自の差別化商品で勝負!
  4. 赤字では、惣菜部門は成り立たない
  5. 惣菜部門はいらない!
  6. 出来たて作りたては差別化ポイントではない
  7. 対面をしない量り売りは売れない
  8. 女性を登用し、地域密着型の惣菜になれ
  9. パート比率をあげるな
  10. 惣菜部門を利益部門にしろ
  11. 地域別売価を採用せよ~一律売価は、利益を落とすだけだ
  12. 高齢者をターゲット~多品種少量化を目指せ
  13. 惣菜を魅力化するために