惣菜勝手レポート(5/8)
5.汚い惣菜キッチン
近年、オープンする店舗では、惣菜部門に限らず作業場をガラス張り、またはオープンにし、演出している。が汚い。何が汚いかというとトレーが無造作にお客様から見えるところに置かれ、しかもトレーを包装しているビニールが汚く破れた状態でトレーに多いかぶさって置かれているのである。これではいくら新店でも汚いのである。
ここに気が付いた企業がある。阪急オアシスという企業である。最近、阪急オアシスの新店をみると、他企業と同じようにオープンキッチンになってはいるが、トレー置き場が、足元にあり、お客様からトレーが見えないように工夫されているのである。やっと”トレー問題“に気が付いた企業がでてきた。使い勝手から言うと、良くないと思う。上に手を伸ばしたほうが作業的には楽であろうし、器具備品や原材料の置き場も困るであろう。しかし、それでもお客様の見た目を気にしたのである。これは、お客様の深層心理に深く係わってくるであろう。「あの店はきれい」というイメージを得た企業は強い。
類似するところで、飲食店のオープンキッチンと比較ができるが、飲食店のそれは、見事にきれいになっている。当然、飲食店にはトレーはないのであるが、それにしても、よく磨かれたグラスやガラス、定位置管理された鍋。どれひとつとってもきれいな状態が維持されている。スーパーマーケットが飲食店を真似しようとすると失敗する事例である。
もうひとつ汚いのは、特にガラス張りのキッチンである。10数年前はロテサリーオーブンでチキンを回転させ、近年はお好み焼きや焼き鳥をガラス張りで見せて販売することができるようにしているが、それはそれで演出力は十分発揮できていると思われる。しかし、とにかくガラスが汚い。どの店舗を見ても、ひとつも新店時のような輝きはなくなっている。やはり、専門業者に定期的に清掃をお願いしたほうがよいのかもしれない。
ちなみに、鮮魚売場のガラスケースも汚さでは勝るとも劣らない。ガラスケースにウロコがいっぱいついてますよ。
目次:
- グローサラント
- 中食市場が拡大した理由
- 寿司の不思議
- 土用丑の日
- 汚い惣菜キッチン
- 惣菜売場のカラーコントロール
- インスタ映え
- ネット(宅配)と惣菜