惣菜勝手レポート(6/8)
6.惣菜売場のカラーコントロール
みなさん、惣菜売場の色をどう思いますか?「なんか、全部茶色にみえる~」「みんな、同じ色にみえる~」なんて声を聞いたことありませんか?
男性と女性で色に対する反応が違うことはご存知だろうか?色に反応するP細胞を多く持つ女性は、カラフルな色彩を捉えやすく、そうした色とりどりのものを好む。一方、光に反応するM細胞が多い男性は、色よりも光の陰影を捉えやすいため、カラフルなものには反応せず、モノクロになっても識別できる色(黒や白、青やグレーなど)を好む傾向にある。一般的に、女性はカラフルなものが好きで、男性は色味などを気にしないと思われがちであるが、それは男女の目の細胞の違いが影響している。男女での洋服の色やコーディネートを見ていただければ、よくわかるであろう。
なぜ、そうなのかと言うと、男性の場合、原始時代から獲物を追う狩猟が生業だった目には、基本的には「動き」に反応する細胞が多く存在している。だからあまり色味は気にならない。モノクロ系の色が好きなのは、影が見えて動きがわかりやすいからである。
みなさん、お分かりであろう。男性がつくっている売場なので全部茶色でも、売り手は気にならないのである。むしろこれは、性差の違いなのでしょうがないところがある。逆に買い手であるお客様は女性が多数を占めているため、違和感がある。
惣菜バイヤーも含めて、売場担当者は青果売場を参考に今後は、カラーコントロールを学んでいく必要があるし、多少お金がかかっても、色味として緑の葉っぱを使用したり、レモン、トマトなどの黄色、赤をワンポイントで使用する努力をしていきながら、お客様の目を留め、足を止めることに重点をおいて商売をしていかなければならない。
基本、購買対象は女性ということを理解している企業は、トレーや弁当などのレイアウトでカラーコントロールを実施しているようであるが、まだまだ、大手であっても売場全体としてのカラーコントロールは不十分といえる。カラーコーディネーターやインテリアコーディネータの力を借りながら改装をしてみてはいかがでしょう。
目次:
- グローサラント
- 中食市場が拡大した理由
- 寿司の不思議
- 土用丑の日
- 汚い惣菜キッチン
- 惣菜売場のカラーコントロール
- インスタ映え
- ネット(宅配)と惣菜