第4回人事諸施策の立案において ~組織目標との共存をめざして~
労働基準法第一条には次のような条文があります。
「この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない」このことは企業の人事諸施策を立案する際の考え方として、あらためて認識をしておく必要があると感じています。
さて経営において「利益の最大化」という組織目標がありますが、一方、社会的な視点からも、労働者個々の多様性を受容する人事諸施策の導入がいま重要視されています。
一見両者は相反するものと捉えられがちですが、共存するものであると考える傾向にあります。つまり働く環境をよりよくすることが、タイムラグはありますが、生産性を高め組織目標の達成に向かっていくという考え方となります。ただ具体的にどうしたら共存するか、正解のないところではあり、自社に適した施策を試行錯誤しながら検討することが必要となるでしょう。
さて、あらためて自社の就業規則をはじめとした人事諸施策を確認してみてはいかがでしょうか。更なる組織目標の達成に繋げるには、どう改革するべきか。
「急がば回れ」
各社各様、まさに知恵の出しどころではないでしょうか。