「2019年 建設業新入社員講座」開催レポート
2019年4月4日(木)に「2019年 建設業新入社員講座」をアットビジネスセンター東京駅 302号室にて開催いたしました。
建設業に入社された新入社員向けに特化した本講座は、今年で12年目を迎え、今年も企業規模や業種に拠らず、様々な建設会社様より多数のご参加をいただきました(本年度参加者 11社50名)
本講座の特徴は、以下3点です。
- 建設業界のしくみや業界の現状を知り、建設人としての意識を高めます。
- 社会人としてのあいさつや言葉遣い、コミュニケーションの取り方など実習を通じて社会人としての必須マナーを身に付けます。
- 施工ゲームを通じて建設業の具体的な仕事の進め方や知識を学び建設業界で働くことの意義ややり甲斐を醸成します。
また、講義では要点を伝えるに留め、主に演習やゲーム等を通じ身に付け、または受講者が体験することで、実践に活かすことができるということに重きをおいた建設業向け新入社員講座になっています。
講座の冒頭部分では、まだ学生の雰囲気が残っている受講者もいらっしゃいましたが、学生と社会人の違いを比較し、社会人としての心構えを理解し、ビジネスマナーや建設業の基礎知識を知る頃には、少しずつ明日からの業務に目を向けた社会人らしい表情や言動に変化していきました。また、他社との交流により、多くの気づきと社外の繋がりも得たようでした。
I. 講座の内容
1. 社会人としての心構え
2. ビジネスマナーの学習
3. 建設業の基礎知識の学習
4. 「施工ゲーム」による建設業実務の疑似体験
5. 社会人として決意表明
II.講座の要点
1.社会人としての心構え
このパートでは、建設業界出身のコンサルタント菅原 政郎が担当しました。
社会人としての自覚と責任を持ち、働くための心構えを理解し、仕事に向き合う姿勢を個人ワークとグループ討議によって学んでいただきました。途中、講師の体験談も交えながら、講座を展開していきました。
2. ビジネスマナーの学習
このパートでは、講師から「なぜビジネスマナーが必要なのでしょうか。」「そもそもマナーとはなんでしょうか。」「なぜマナーは守らなければならないのでしょうか。」という、問いかけからスタートしました。個人ワーク、グループワークを通じ、ビジネスマナーの必要性について考えました。
受講者からは、「ビジネスマナーは難しい、大変そう」といった苦手意識を感じている声がありつつも、「社会人として出来ないと恥ずかしい」といった必要性も感じているようでした。
その後、発声・挨拶・お辞儀・名刺交換の基本を講義で学んだ上に、実際に演習を行い、体験しながら少しずつ身に付けていきました。特に発声では大きな変化が見られ、演習後には、ハキハキとした大きな声で丁寧な挨拶になっていました。お辞儀や身だしなみのパートでは、男性と女性分かれて行い、職場ですぐに実践できるような具体的で効果的な演習を心がけました。
ビジネスマナーについての講義 | 男性と女性に分かれ身だしなみチェック |
全員でお辞儀の練習 | 名刺交換の練習 |
3. 建設業の基礎知識
ここからは、建設業出身のコンサルタント丸谷 正より、お話させていただきました。
建設業の特徴や法令、仕事内容、工事の5大管理項目であるQCDSEについて、基本知識を学び、受講者が今後身を置く建設業の展望について考えました。
4. 「施工ゲーム」による建設業実務の疑似体験
建設業の基礎知識を踏まえ、建設業一連の流れを「施工ゲーム」を通じ体験しました。
「営業→設計→積算→契約→業者発注→施工→検査」といった建設業の一連の流れを、各班協力して、発注者の要求通りの構造物を納期までに安全に建設することを目的にして、業務を早く正確に仕上げる重要性と大切さを体感していただきました。
ブロック設計・積算の様子 | ブロック組立の様子 |
5. 社会人として決意表明
講師より「プロフェッショナルになって下さい。今日の施工ゲームで疑似体験をした通り、目の前の書類の内容・必要性を知らなくても仕事は出来ます。そして日常は過ぎて行きます。しかし、“出来る”と“知っている”は違います。「なぜ」を繰り返し考えてみてください。繰り返し考えながら仕事をすることで、日々経験や知識をより重ねること出来ます。その経験や知識により、様々な状況を予測することができ、予測が出来ると意思決定や創意工夫を求められるようになります。それをプロフェッショナルと呼びます。プロフェッショナルになれば自分の価値も高まり、自身のキャリア形成にも繋がります。ぜひ、プロフェッショナルになって下さい」というメッセージを伝え、講座を終了いたしました。
セミナー担当講師
株式会社日本コンサルタントグループ 建設産業研究所
経営コンサルタント 丸谷 正
経営コンサルタント 菅原 政郎
アシスタントコンサルタント 芳川 翠