ロス改善レポート(4/8)
4.ロス率を改善するには
ロス率の改善を考えるために、まずロス率の構造を分数で考えてみましょう。(図4)
図4
つまり、「ロス率を改善する」ということは
- 分子の「ロス額」を減らす
- 分母の「売上」を増やす ということになります。
そして、この表からいえることは、まず「廃棄ロス」を減らす場合。
これは単純に分子の「ロス額」が減りますので、廃棄ロスが減ればロス率が下がります。
また「廃棄ロス」というのは、新たに廃棄作業を発生させるだけでなく、それまでの手間を全てゼロにする行為ですので、削減することで作業の生産性が上がります。
次に「機会ロス」を減らす場合。
これは単純に分母の「売上」が増えますので、機会ロスが減ればロス率は下がります。また「機会ロス」とはお客さまをがっかりさせてしまうことですので、機会ロスが減ることにより、お客さまの満足度が上がります。
最後に「値引きロス」を減らす場合。これには注意が必要です。なぜかというと単純に「ロス額」が大きい商品の発注・製造数を減らすと、「ロス額」が減りますが、一緒に「売上」も減ってしまうからです。
そのときに大事になるのが「ロス率」も見ることです。常に高いロス率が出ている商品を抽出し、発注数・製造数の見直し、あるいは早期定率値引きを実行していく。早期低率値引きが有効なのであれば、そもそもの売価が高いかもしれませんし、それでも高いロス率が出るのであれば商品自体の問題かもしれません。