2018年6月13日

なんでも相談【484号】

2018年6月13日

質問

弊社の人事制度において業績考課を行う際に営業や工事は比較的数値で評価が可能ですが、総務や経理などの管理部門は数値での評価がしづらいところがあります。どのような観点で評価を行ったら良いでしょうか。

arrow-orange

回答

業績考課を行う際の側面としては次の2つがあります。

  1. 定量的業績評価
  2. 定性的業績評価

上記①の定量的業績評価の側面は、対象期間の中での業績を数値にもとづいて評価するものです。この場合、定量評価の尺度としては、分母と分子を明確にすることがポイントとなります。

つまりは、例えば営業職において受注目標の達成度を業績評価の基準とした場合は、受注目標額が分母であり、受注実績が分子となります。この場合、受注目標が達成できたということは達成率が100%を超えることで実証できます。

これに対して総務部や経理部などの管理部門は上記②の定性的業績評価の側面が多く、この場合は、対象期間の中での業績を定性的な側面での評価が求められますので、この場合、定性評価の尺度としては、アウトプットを明確にしていくことがポイントとなります。

例えば、総務部の内勤事務職において「社会保険の運用マニュアルの作成」というものを業績評価の基準とした場合は、アウトプットであるマニュアルの内容(質・量)や期限等が明確であれば作成のスピード、組織内での水平展開度合いなど、マニュアルというアウトプットに対するトータル的な出来具合を適切に評価しなくてはなりません。

定性的業績考課は主観的な要素がありますが、そのような中で何らかのアウトプットの基準を考課者と被考課者との間で設定しておくことが重要です。

関連記事:

ニッコン建設人事

書籍『社員が元気になる!建設人事読本』(日本コンサルタントグループ刊)

 

※掲載記事の無断転載を禁じます。