「戦略的グローバルオペレーションセミナー」開催レポート

「戦略的グローバルオペレーションセミナー」開催レポート

「戦略的グローバルオペレーションセミナー」開催レポート
~どうしたら海外で事業が成功するか? 現地運営における課題と対策~

7月21日(木)に「戦略的グローバルオペレーションセミナー ~どうしたら海外で事業が成功するか? 現地運営における課題と対策~」を開催いたしました。

弊社では海外における事業立ち上げ経験のあるコンサルタントを派遣し、現地法人の軌道乗せや、現場マネジャー育成による安定した基盤づくりを支援する「現地法人でのコンサルティング」と、現地への赴任前に文化・価値観の理解、現地マネジメント知識とスキル、リーダーシップやコミュニケーションの発揮に向けた教育を行う「グローバル人材育成」を行っています。

本セミナーでは、前者について海外、特にアジア市場で事業を立ち上げて成功するためのチェックポイントを中心に、事業立ち上げから運営における課題と対策について事例を交えて紹介いたしました。

セミナー内容

 カリキュラム 1.世界の中の日本とは

2.海外進出に向けた準備

3.これから海外赴任をする社員に求められる資質

4.進出時におけるチェックポイント

(1)プロジェクトの立上げ
(2)スケジュールの立上げ
(3)工場のレイアウト
(4)材料・部材の調達方法

5.進出先で考慮する点

(1)リスクあれこれ
(2)事故・災害の準備と訓練

セミナーのポイント

海外事業成功のカギ

「グローバル」という言葉が多用されていますが、これまで使われてきた「国際化」とは大きな違いがあります。国際化は、すべてのコントロールを日本で行いながら海外で事業を行うことであり、グローバルは、コントロールを行う国がどこであっても進出した地域に根ざして事業を行う、つまり、その地域で市場を確立して顧客を持って生きていくことです。

グローバル化・グローバル戦略を掲げながらも、従来の国際化と同じことを行い、海外を転々として失敗し撤退する企業が多くあります。今後、海外進出を検討している企業はグローバルの意味をきちんと認識して戦略を立てていくべきです。

そのためには、今なぜ海外進出をするかの動機を再確認し、社内でコンセンサスをとり、会社が一丸となって取り組むことです。動機は企業それぞれ違います。自社の将来ビジョンとSR(Social Responsibility:社会的責任)の観点から、自社の事業にプライドを持ち、それを海外で根付かせるという信念で、グローバル化に取り組むべきです。

プライドを持って望みますが、現地に根ざすためには日本での業態を若干変えることも念頭に置かなければなりません。決めたら動く、まず動いて壁(困難)にぶつかったら考えるというように日本での仕事の進め方のスタイルを変えることも重要です。

グローバル化というと海外での事業成功が一番に考えられますが、SRの観点から重視しなければならないのは、企業を継続させること、従業員を大事にすることです。海外に派遣する人材の選抜から、彼らの安全確保、優遇、事業成功や安全のための情報提供や教育などを慎重に行っていくことが求められます。

プロジェクト立ち上げのポイント

海外でプロジェクトを立ち上げるには、まず許認可の申請が必要になります。事業を行うにはどのようなライセンスを取得しなければならないか、どのくらい時間がかかるかの情報を収集して、リードタイムを計ってスケジュールを管理します。

現地の事情に詳しいプロのコンサルタントまたは監査法人と契約し、協力を得ることでスムーズに事が運びます。

材料や部品の調達には港湾規制なども関係します。国によって危険物に関する規制が厳しいなど、調達が難しい場合も考えられるため、現地に先に進出した企業や地場の商工部会などに相談して情報を得ておくことも重要です。地場調達の比率やFTA (Free Trade Agreement:自由貿易協定)の対象になるかについても、必要な場合は事前に確認します。

事業開始後のリスクを想定し、その対策を行っておくことも重要です。例えば、アジアでは日常茶飯事に起こる停電に備え、電気復旧時の引火対策をすること、原料調達がうまくいかなかった場合を想定して、別の地域の例を参考にしながら様々なルートを検討しておくことなどです。

現地での実例を基に解説する杉山講師

その他、工場建設におけるレイアウトのポイントや、現地スタッフの活用・教育、現地派遣員の安全確保の注意点、対処法などについて、事例を交えて解説いたしました。

最後に、具体的なアジア圏への進出のメリット・デリットや、訴訟問題についての質問があり、それらについてもこれまでの動向や、講師の実体験を基に回答しました。

受講者の感想

ご参加いただいた受講者の方々からは、以下のようなご意見をいただきました。

受講者の声(抜粋、要約)

  • プロジェクト立ち上げ、スタッフの活用など、日系企業の問題点・失敗など事例を交えて説明いただき、大変参考になった
  • 現地経験を十分にいかされた内容でした。また、ポイントをコンパクトに集約されたお話なので、理解しやすかったです。とにかく現地での生の情報が必要と感じました
  • 具体例を用いて話をしていただき、海外進出するために心掛けることを理解できました
  • 永年にわたる実践的な経験に裏打ちされたセミナー内容で大変ためになった
  • 非常に良かったです。講師の方の経験からのカジュアルなお話には共感・同感しました

当日、ご多忙の中ご来場いただいた皆様には改めて感謝を申し上げます。
今後も、人材育成に関するセミナーを開催いたします。
詳しい情報については、こちらのHPでご案内いたしますので、ぜひご覧ください。

■ 日本コンサルタントグループ 会社概要
【会社名】
株式会社日本コンサルタントグループ
【所在地】
〒161-8553 東京都新宿区下落合3丁目-22-15 ニッコンビル
【代表者】
清水秀一
【創 業】
1956年12月
【事業内容】
総合経営コンサルタント業(企業診断・改善支援、人材育成・能力開発、市場調査、地域開発、e-メールプロモーション・出版事業)
【事業所】
札幌、北東北、仙台、福島、新潟、東京、名古屋、金沢、大阪、福岡
■ 本リリースに関するお問い合わせ

株式会社日本コンサルタントグループ 営業本部

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