2023年建設業新入社員育成講座 開催レポート
2023年4月14日(金)に「2023年 建設業新入社員講座」を東京都中央区の会場にて開催いたしました。
建設業に入社された新入社員向けに特化した本講座は、今年で15年目を迎えました。
今回は関東、中部エリアを中心に総合建設業、専門工事業など様々な工種の企業様よりご参加をいただきました(10社27名様)。
※本記事では、すべての写真の解像度を下げております。
担当講師は、建設業界出身のコンサルタント羽上元気が担当させていただきました。
本講座の特長は、以下3点です。
- 社会人としてのあいさつや言葉遣い、コミュニケーションの取り方など実習を通じて社会人としての必須マナーを身に付けます。
- 建設業界のしくみや業界の現状を知り、建設人としての意識を高めます。
- 施工ゲームを通じて建設業の具体的な仕事の進め方や知識を学び建設業界で働くことの意義ややり甲斐を醸成します。
講義では要点を伝えるに留め、主に演習やゲーム等を通じ身に付け、または受講者が体験することで、実践に活かすことができることに重きをおいた講座設計としています。
講座の冒頭部分では、まだ学生の雰囲気が残っている受講者もいらっしゃいましたが、講座が進むにつれて社会人らしい表情や言動に変化していきました。また、他社の社員との交流により、多くの気づきと繋がりも得たようでした。
講座の内容
1. 社会人としての心構え
2. ビジネスマナーの学習
3. 建設業界の基礎知識の学習
4. 「施工ゲーム」による建設業実務の疑似体験
講座の要点
1.社会人としての心構え
社会人としての自覚と責任を持ち、働くための心構えを理解し、仕事に向き合う姿勢を個人ワークとグループ討議によって学んでいただきました。
2. ビジネスマナー、仕事のすすめ方の学習
このパートでは、講師から「なぜビジネスマナーが必要なのでしょうか。」「そもそもマナーとはなんでしょうか。」「なぜマナーは守らなければならないのでしょうか。」という、問いかけからスタートしました。個人ワーク、グループワークを通じ、ビジネスマナーの必要性について考えました。
挨拶の重要性について考え、グループ対抗で挨拶の評価を行い、他者からどのように見られるかを確認しました。
身だしなみのチェックシートを使い、自己チェック、他者チェックをすることで、自分が気付いていない身だしなみの項目について気が付きました。
3. 建設業の基礎知識
建設業の特徴や法令、仕事内容、工事の5大管理項目であるQCDSEについて、基本知識を学び、受講者が今後身を置く建設業の展望について考えました。
建設業界が抱えている問題として、会社数は減少傾向にあり、一方で、建設投資が高まっていることから一人当たりの売上高は高くなる。現在の30-40歳の就業人口が少ないため、10年後は組織を束ねる人が少なくなる。生産性の向上が課題である一方で、若い人にはチャンスでることを伝えました。
労働集約型産業であることから、多くの人手による作業が必要であり、機械では代替できない作業も多く、従業員一人ひとりのスキルが求められることを伝えました。
建設業は、元請会社、1次下請、2次下請という重層構造で建造物を作っていること、営業、設計、積算、工事などの様々な職種が関わりチームで仕事をしていることを理解し、円滑に仕事を進めるためのビジネスマナーの重要性やコミュニケーションの大切さを理解しました。
4. 「施工ゲーム」による建設業実務の疑似体験
建設業の基礎知識を踏まえ、建設業一連の流れを「施工ゲーム」を通じ体験しました。
「営業→設計→積算→契約→業者発注→施工→検査」といった建設業の業務全体の流れを、グループで協力して、発注者の要求通りの構造物を納期までに安全に竣工すること、必要書類を作成させることを目的にして、業務を早く正確に仕上げる重要性と大切さを体感していただきました。
講座全体
受講者の声(抜粋、要約)
講座全体
・建設業特有の観点からマナーなどの研修を受けられてよかった。
・チームワークを大切にする施工ゲームが良いと思った。
・施工ゲームは今後にいかすことが出来ると感じた。
・現場に出る上で、ためになると思った。
ビジネスマナー、仕事のすすめ方
・お辞儀の難しさ、大切さを感じた。
・お辞儀の角度や時間を意識してやらないと、ダラダラしてみえたので、ちゃんとしないといけないと感じた。
建設業の基礎知識、施工ゲーム
・建設投資の多い都道府県は都会かどうかだけでなく、人口や再開発、都市との距離も関わっていることが分かった。
・建設業は、工事の完成を約束していること。その契約を守ることを一番大事にしているため、自律が大事になると感じた。
・コミュニケーションを取って、役割を分担して、自分の役割が終了してkら、他の人の手伝いをすることで、スムーズに進む。コミュニケーションが大事であると感じた。
・1つの仕事をミスしたときに、その仕事場全体に影響が出ることを理解した。
・チームワークの重要さと協力して一つの物事を進める難しさが分かりました。
担当コンサルタントからのコメント
日本コンサルタントグループ 建設産業研究所 羽上元気 (はがみ げんき) |
本講座は前半では社会人としての基本的マナー、建設業界と主要な業務等について学び、後半は学んだ知識をベースとしたグループ演習「施工ゲーム」を通じて、チーム・組織として一つのプロジェクトを完成させる事を体験いただきました。
受講者の皆様が、チームメンバーとして自分が貢献できる事を考え、お互いをフォローし合う姿がとても印象的でした。また、「チームとして、こうすれば点数が上がった」「○○さんが、△△してくれて助かった」と話し合う姿がありました。グループで真剣に取り組んだからこそ、自主的な振り返りが会社の垣根を越えて行われたものと拝察いたします。
組織・チームのパフォーマンスを最大にする為には、相互に信頼し協力し合う事が不可欠です。本講座を通じて、社会人の基礎となる「ビジネスマナー」や「建設業」の業界全体・仕事内容を知るだけでなく、チームとして働くとはどういう事か、建設業を通じ自身はどのようなキャリアを形成し、会社・社会にどのように貢献していきたいのか、改めて考えるきっかけになれば、これ以上の喜びはございません。
受講者皆様の今後のご活躍を心より祈念しております。頑張ってください。
関連サービス
建設業界向けの商品・サービス一覧はこちらのリンクからご確認ください。
本リリースに関するお問い合わせ
株式会社日本コンサルタントグループ 営業本部
TEL:03-5996-7541 e-mail:tsd@niccon.funmaker.click