事例紹介:株式会社原田・ガトーフェスタハラダ様

株式会社原田・ガトーフェスタ ハラダ様

これからも当たり前のことを高いクオリティで表現する接客を続けていきます。

株式会社原田・ガトーフェスタハラダ様

2009年より、株式会社原田・ガトーフェスタ ハラダ様では、弊社日本コンサルタントグループ(以下、ニッコン)の研修を導入していただいています。研修を導入した背景や効果について、人事部のご担当者様おふたりにお話を伺いました。

株式会社原田・ガトーフェスタ ハラダについて

グーテ・デ・ロワ

榊原様)1901年に創業した株式会社原田は今年で113年を迎えました。ラスクやケーキ、マドレーヌ、チョコレート、サブレ、リーフパイ…多種多様な洋菓子を製造販売していますが、2000年に販売を開始した王様のおやつ『グーテ・デ・ロワ』により、ここ10数年で社員が100名程度から900へと急成長できました。現在は、群馬県にある2つの工場と全国19の店舗でガトーフェスタハラダを展開しています。今年は東京・上野(松坂屋上野店)を3月にオープンし、4月には京都(大丸京都店)、広島(そごう広島店)に新店舗をオープンいたしました。

「ニッコンの接客サービス研修」導入後、年商が約6.7倍に増加

――ニッコンの研修を受けた効果をお聞かせください

人事部:榊原氏人事部:榊原様

榊原様)私どもでは、2009年より接客サービスの研修をニッコンさんに依頼していますが、その時期と売り上げが急激に伸びた時期がちょうど重なります。これは、商品そのものの人気はもちろんのことながら、販売時の接客サービスも大きく関与していたと捉えています。

武藤様)都内屈指の激戦区である池袋の東武百貨店様においても、店舗覆面調査(ミステリーショッパー)で第1位になることができました。客観的な評価をいただいたとうれしく思っています。

――接客サービスを強化したのは、なぜですか?

榊原様)より売上を上げるには、新しいお客様だけでなく、再購入(リピート)していただけるお客様を増やすことがとても重要です。しかし、どんなに美味しいものであっても、その商品力だけでリピートしてもらうのは、とても大変なことです。いまの時代、「美味しいもの」を提供するのは、あたり前ですから。

そこで、商品力のプラスアルファとして考えたのが、接客サービスです。私どもでは「感動のコミュニケーション」と呼んでいますが、より気持ちよく買えるコミュニケーションを通じて、再購入につなげていこうというものです。そこで店頭における「接客サービス」
を強化することになりました。

――なぜ、そのような重要な研修をニッコンに依頼したのでしょうか?

榊原様)インターネットで検索するとわかりますが、研修をしてくれる企業はたくさんあります。しかし、サービス業の接客研修や販売職実務・店長育成に強くなければ、私どもの希望である「感動のコミュニケーション」は叶えられません。その点で、ニッコンさんの研修実績は申し分ありませんでした。また、私どもの常務がニッコンさんとお付き合いがあったこともあり、「競合との圧倒的なちがいの実現や「コミュニケーション力を高めたい」というこちらの希望をかなえてくれると思ったからです。

入社直後から約3年間、基礎研修を徹底しています

――現在実施している研修内容について、お聞かせください

人事部:武藤氏人事部:武藤様

武藤様)現在は年次別の「基礎研修」と「副店長研修」の大きく分けて2つのカテゴリーの研修をニッコンの今泉先生にお願いしています。

年次別の基礎研修は入社時の新入社員研修から始まり3年間で3回程度の集合研修を行います。まず入社時の「新入社員研修」、その6か月後の「フォローアップ研修」、そして「2年目(または3年目)研修」の3つです。この一連の研修は、店舗での接遇を中心に接客サービスの基礎を徹底的に繰り返して学び、身につけています。

その後の研修が「副店長研修」です。これは新人研修とは違い、管理職として店舗で部下を育成するための研修です。この研修では、これまで培った接客サービスの再確認に加え、1店舗平均10名程度配属されている一般社員も指導できる力を身につける管理職としての研修です。

これらの研修を経て、店舗運営や人材管理をおこなう店舗の責任者である店長になることができます。

――研修内容は、どうやって決まるのでしょうか?

武藤様)おおまかな希望は出しますが、そこは研修のプロフェッショナルですので、多くはお任せしています。

たとえば、新人研修は販売における「共通認識を身につけること」と考えています。そのうえで「新人研修が終わったら、即プロとして接客できる」ということをお願いしていますが、具体的な研修メニューはお任せしています。

声出しや笑顔・お辞儀など、接客の基本を身体に染み込ませるには最初が肝心です。そして、それらを継続的におこなう機会も必要です。しかし、学生気分でいる新入社員にとっては、自分の甘さに向き合う苦痛を伴う研修に映るようです。

――「自分の甘さに向き合う」とは、どういうことですか?

武藤様)多くの人にとってのお辞儀や笑顔は、自然と身についたものですよね。その身についたものの良し悪しを、他者から指摘され改善を求められた経験は、おそらくなかったでしょう。しかし、店舗における接客サービスでは、全員が同じ高いプロ意識で接客ができなければなりません。たとえそれが、細かいことであっても、です。

そこで研修では「笑顔のバリエーションが少ない」「お辞儀の戻り方が早い」「声に温かみがないね」等、今泉先生が一人ひとりに具体的な改善点を指摘します。そのうえで、「どうしたらもっとよくなるか、みんなでいっしょに考えよう」と周りを巻き込みながら研修指導をしてくれます。

指摘された本人にとっては、おそらくはじめての経験。しかし、それに気づくことで、改善できます。それは同時に「現実を受け止める強さ」と「正しく直す技術」も身につけてもらうトレーニングです。この繰り返しを延々と続ける経験は、ニッコンさんの研修ならではだと思います。

――「副店長研修」では、泣き出す社員もいると聞きました

武藤様)たしかに、泣き出す社員はいます。勘違いしてほしくないのは、決してキビしいから泣くワケではありません。具体的な改善点を指摘され、それを受け止めなければならないこと。そして、その改善がうまく身体で表現できないことからくる悔しさのようです。
泣いている社員を目の当たりにすると男性社員は、オロオロしてしまうようですが、私は「泣け、泣け」と思いますね(笑)でもそれは、涙が出るほど悔しい体験をするからこそ、ほんとうに身につくという意味ですよ。

――ニッコンは研修だけでなく、採用面まで一部お手伝いさせていただいています

榊原氏と武藤氏

榊原様)はい。研修は入社後ですが、そもそも入社するに値する人材か否かを判断する部分にも、お力添えいただくという点で、新卒採用の3次選考もお願いしています。

「外部の研修講師が採用選考もする」と聞けば、多くの方は驚くかもしれません。しかし、研修の効果が得やすい人材をひとりでも多く採用することで、店舗における「共通認識」も定着しやすくなります。その面において、人材採用計画の時点からお手伝いしてもらっています。

今後も、採用・研修面のサポートを期待しています

――株式会社原田・ガトーフェスタ ハラダの今後の展望をお聞かせください

榊原氏と武藤氏
平成25年 第47回グッドカンパニー大賞を受賞

武藤様)顧客満足(CS)だけでなく、従業員満足(ES)も高めることに務めてきましたが、それが評価されました。平成25年度グッドカンパニー大賞(公益社団法人中小企業研究センター主催)を受賞したのです。今後も従業員満足(ES)を追求していきたいと思います。

榊原様)今年で113年を迎えましたが、次の100年を目指し、「人の心に感動を呼び起こす」ことのできる企業として、日本全国へ出店し、商品をお届けしたいと思っています。

ゆくゆくは、このニッコンさんの研修で培った接客サービスやソフトスキルを武器に、海外進出も視野に入れて行きたいと思っています。これからも、研修面・採用面においてお手伝いいただければと思っています。どうぞよろしくお願いします。

株式会社原田・ガトーフェスタ ハラダ本社

お話を伺った方:
右/人事部 部長 榊原 勉 様
左/人事部 係長 武藤 光代 様
取材地:
株式会社原田・ガトーフェスタ ハラダ本社
公開日:
2014年4月17日(名称等は、公開当時のものです)

企業情報

株式会社 原田・ガトーフェスタ ハラダ

 

会社名 株式会社 原田・ガトーフェスタ ハラダ
本社所在地 〒370-1301 群馬県高崎市新町1207
創業 明治34年
設立 昭和17年
資本金 1,000万円
従業員数 950名(2014年4月末現在)
直営店数 9店舗(同上)
公式サイト http://www.gateaufesta-harada.com/

関連項目

コンサルタントの声

今泉 真木子コンサルティング部 今泉 真木子
専門分野 ホテル・外食サービス業の接客研修、実務訓練などの人材育成、パート・アルバイトのランクアップシステム構築、サービストレーナー制度の構築・トレーナー育成研修、販売職実務訓練、店長育成

2009年より『圧倒的なサービス力を実現する!』を合言葉に皆様と一緒に取り組んできました。ガトーフェスタ・ハラダ様では終始一貫徹底していることがあります。

  • 「当たり前のことを高いクオリティで表現する」ことと
  • 「決められたことを決められた通りにやる」ということです。

接客サービスのあり方は企業や店舗により様々ですが、一流の商品を一流の接客サービスで販売するという企業理念を実現するため、妥協しない厳しい接客訓練を定期的に繰り返しています。だからこそ店舗での接客が根付いていると感じます。

研修は受け身ではなく積極的なチームプレイを重視しています。「気づいたことは相手に伝えることこそチームワークである」と位置付け、スタッフ相互のフィードバックが積極的に行われていることは定期的な訓練の成果です。サービスの重要性を認識していても、具体的な人材育成に消極的な企業は少なくありません。ガトーフェスタ・ハラダ様の『人を大切にする』姿勢は本当に素晴らしいものです。今後もあるべき姿を追求し、圧倒的な接客サービスの実現を目指し、情熱と愛を込めて精一杯取り組んでまいります。