なんでも相談 【515号】

なんでも相談 【515号】

質問

 10年ぶりに営業職として新入社員を2名採用いたしました。今までは営業職の教育は現場任せでした。しかし、今年は現場に全て任せてしまうのではなく、総務の採用担当として配属前に何か提供したいと思っております。何か良い策があればアドバイス下さい。

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回答

営業職に関して、以前は経験者採用を主にしていた企業が新卒採用も行う企業が増えてきました。この流れは、今までは「どう建設現場の生産性を上げるか」という視点(これからももちろん重要な課題であることは間違いないが)から「どう案件をお客様から引き出してくるか」という視点も重要視され始めたからではないかと思います。

今後は、環境変化も激しく、建設業者はお客様から選別される時代になってくると存じます。そこで、お客様との窓口となる営業部門の果たす役割が新たに見直されているのです。

今回ご相談いただいた企業もそういった環境変化を肌で感じ、中途採用に頼るだけでなく、自社で若い人材を一から営業として育成する必要性を感じたのではないでしょうか。

さて、話を戻しまして、ご相談内容は、配属前に総務部として営業職の新入社員へ教育をしたいということでした。もちろん、私どものような外部を活用するという選択肢もございますが、採用担当のご本人が講師として対応されることも可能だと思います。

営業担当者は当然のことながら顧客に好かれることが必要です。少なくとも顧客に嫌われては営業失格です。顧客に嫌われないためには、まず最低限基本的な営業マナーを身につけることが大切です。営業マナーは、身だしなみや電話応対から始まります。また、顧客訪問時におけるお辞儀・挨拶の仕方、あるいは名刺交換、言葉づかいなどがしっかりと出来ることです。

総務部の採用担当の方であれば、ご自身に営業経験が無くても、外部の方との接点も多く、その中には外部の営業担当者にお会いすることも多いのではないかと思います。営業の先輩としてではなく、お客様の視点でこういった営業担当者なら好感を持てる、信頼できるというイメージを持っていらっしゃると思います。そういった観点で、基本的な営業マナー指導することは出来るのではないでしょうか。

多少自信が無くても、一緒に学ぶくらいの気持ちで是非挑戦してみて下さい。

(回答者)
日本コンサルタントグループ 建設産業研究所 経営コンサルタント 菅原 政郎