なんでも相談【474号】
2018年1月10日
質問
建設会社の土木部門に勤務して15年が経ちました。主に現場管理担当として作業所で過ごしてきたので、自分の電話対応について、反省することなど全くありませんでした。しかし、最近営業へ転属となり、お客様と連絡やアポイントの調整を電話で行うことが多く、上司から電話の応対について、もう少し気を配るように言われました。これまで何の問題意識もなかったのでどんな点に気をつけたらよいのか見当がつきません。アドバイスお願いします。
回答
電話応対は、日常の会話の延長と考えていると失敗することが多いようです。相手が目の前にいる「会話」とは違いますので、基本的なマナー・ポイントを理解していないと上手な電話応対はできません。簡単ですが、電話応対で気をつけたらよい事柄を3つの観点からご紹介します。
- 電話と会話の違い
- マナー
- 電話の掛け方と受け方
1. 電話と会話の違いについて理解することが大切です。次の3つのポイントを上げました。
- 相手が見えない
- 言葉しか情報がない
- 共通言語を理解しないと相手との情報交換ができない
電話では、言葉が頼りですので、自分の意思や相手の感情が想像以上に過剰に伝わったり、逆に思いのほか自分の意思が伝わりません。五感と想像力を使いましょう。専門用語は相手が理解しているとは限りません。相手が必ずしも「それって何ですか」「どういう意味ですか」といってくれるとは限りません。知らないまま会話が終わることもあります。
2. マナーについても3つのポイントを上げてみます
- 敬語を正しく使う
- 態度も話の内容に合わせる
- 声は地声ではなく、少し高めを心掛ける
情報は言葉だけでなく、感情も伝わります。外部の人は「上に」、内部の人は「下に」することが基本ですから、尊敬語・謙譲語など間違わずに使うようにすることが大切です。
また、相手が見えないからといって、挨拶のときに声だけでは十分な意思が伝わりません。お辞儀をすることも大切です。よくお詫びするときに電話口で頭を下げている人を見たことはありませんか。電話応対の上手な上司や先輩をお手本にするとよいでしょう。
最後に、声の調子も重要です。地声ではなく高めの声で話すようにしましょう。
3.電話の掛け方と受け方についても次の3つのポイントを上げてみました
- 呼び鈴は2回まで
- メモと確認
- 掛ける前に話しをまとめる
呼び鈴は3回目鳴らすと、掛けた側はずいぶん待たされたと感じるでしょう。
そして、電話は記録が残りませんからしっかりメモをとりましょう。
また、こちらから電話をする際には、極力、長電話は避けましょう。相手の時間にいきなり割り込みをするわけですから、掛ける前に5W1Hの要領で要点を確認してから掛けるようにしましょう。「今お時間大丈夫ですか」といった気遣いの言葉があってもよいかもしれません。
以上、3つの観点からご説明しました。電話応対は新人が勉強するだけのものではありません。ベテラン社員でも問題意識もなく電話をしている人は多く見受けられます。是非一度自己確認をしてみて下さい。
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