第1回 指導とパワハラの境界線

第1回 指導とパワハラの境界線

2022年4月より中小企業においても、職場におけるパワーハラスメントを防止するための措置を講じることが義務化となりました。

職場におけるパワーハラスメントとは、職場において行われる

① 優越的な関係を背景とした言動であって、

② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、

③ 労働者の就業環境が害されるもの

であり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。

なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しません。

しかし実際において、その行為が指導等なのか、それを逸脱したものなのか、境界線が難しいところでもあります。

「そこに愛はあるんか?」という印象的なCMの台詞があります。

行為に対する本質的な問いです。

その行為に「愛」が込められているのか、或いは「愛」が感じられるのか、判断が難しいときには「愛」の存在が一つの要素になるのではないかとも考えます。

ハラスメント対策は、予兆も含め、先手、先手で対処しましょう。