「2011年ニッコン建設業営業力強化研究会」開催レポート

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超高齢社会における地場ゼネコンの新・営業戦略

6月29日(水)に2011年ニッコン建設業営業力強化研究会「超高齢社会における地場ゼネコンの新・営業戦略」を開催いたしました。

研究会は2部構成で、第1部では、これからの建設業に求められる営業スタイルと高齢者マーケットについて、第2部では、高齢者の住まいに関する今後の動向を踏まえた上で、建設業がどのように関わることができるか、市場・国策の把握と提案のポイントについて解説しました。
第1部の内容と、第2部の講義の概要をご紹介します。

セミナー内容

第1部 これからの建設業に必要な営業スタイルとは1.地場ゼネコンに求められる営業スタイルの転換

1)建設業を取り巻く環境変化と求められる営業スタイル
2)潜在需要開拓型営業への転換ポイント
3)戦略立案の4つの方向性

2.自社の強みを活かした高齢者マーケットへのアプローチ

1)高齢者マーケットと今後の介護ビジョン
2)地域密着型企業の強みを活かす

第2部 高齢者の新しい“住まい”と提案ポイント1.今求められる高齢者の新しい住まい

1)高齢者の住まいの実態と高齢者住まい法の改正
2)「医住近接」という国策の考えは
3)戦略立案の4つの方向性

2.自社の強みを活かした高齢者マーケットへのアプローチ

1)高齢者マーケットと今後の介護ビジョン
2)地域密着型企業の強みを活かす

3.今がチャンス「サービス付き高齢者住宅」の成功ポイント

1)介護、医療といかに連携するか
2)地主の理解を得るためには

4.今がチャンス「サービス付き高齢者住宅」の成功ポイント

1)介護、医療といかに連携するか
2)地主の理解を得るためには
3)予算/税制/融資/による支援措置

5.まとめ~新営業スタイルで新市場を攻略する~

セミナーのポイント

第1部:これからの建設業に必要な営業スタイルとは

  • 「物件中心主義」から「顧客中心主義」への転換

平成23年の建設業の設備投資は42.3兆円となる見通しです。22年の39兆円と比べると回復しているように見えますが、復興予算が5兆円含まれているため、実質は約37兆円で前年を下回ることが予想され、大変厳しい状況にあります。

この状況下では、建設物を立てる見込みが上がってきた案件を契約に結びつける活動である「物件中心主義」の営業活動から脱却することが必要です。建設投資が大幅に減少している今、受注の芽はなかなか出てきません。出てきたとしても、それを勝ち取るにはコストをはじめ、厳しい条件をつきつけられる可能性が大きく、受注しても利益が見込めない状況も考えられます。

自社に利益を生む仕事を獲得するには、潜在的な受注の芽を探す、つまり建物を建てると決まってはいないが、建設のニーズがありそうな案件を探してアプローチしていくことが重要です。顧客の目線に立ち、顧客の求める価値は何か、価値を得る手段・課題解決の手段としての施工を提案する「顧客中心主義」の営業活動へ転換することです。

  • 戦略立案の4つの方向性と高齢者マーケット

社団法人日本土木工業協会は、「建設市場の変化に対応したビジネスモデルの提案」の中で、戦略立案には次の4つの方向性があるとしています。

① 施工請負への特化、②上流サービス、下流サービスへの展開、③脱・請負、④グローバル化。そして、この4つを組み合わせて自社のモデルをつくり上げることを提案しています。

これを受け、弊社では自社の強みを活かし、外部環境をキャッチしながら内部の経営資源を配分する戦略特化の考え方を推奨し、上記②、③にあたる高齢者マーケットへのアプローチを一つの営業戦略として打ち出すことを提案し、支援しています。

建設業に大きく関係する「事業所・企業統計(平成13年~18年)」における事業所の状況は、製造業、卸・小売業などが大きく減少する中、医療福祉においては大幅な増加傾向にあります。

また、少子高齢化が進むことによる高齢化者世帯の増加や、介護保険の総費用を見ても、高齢者の住まいに関するマーケットが拡大していくことが容易に予測されます。
そこにおいて政策を踏まえながら自社がどのような提案ができるかを検討し、実行していくことが今、戦略として求められています。

営業戦略について解説する福澤講師

第2部:高齢者の新しい“住まい”と提案ポイント

第2部では、高齢者の住まいの実態と、国土交通省成長戦略における高齢者住まいにかかる目標、また高齢者住まい法改正のポイントを確認しながら、目標と現状のギャップ、2011年4月の法改正とそれ以前の違い、利用者の立場に立った住まいの提案、地主、介護・医療サービスそれぞれにメリットのある収支バランスなどについて、資料をもとに解説しました。
また、契約のフローやポイント、税制や融資による支援措置(案)の概要、施工時期・手続きにおける注意点なども説明。

「介護事業者の事業収支、運営の仕組みを踏まえたうえで提案すれば、納得が得られる。競合に負けない、値引き交渉に持ち込まれないには、関係者にメリットがある提案とそれを説明するための前提となる知識が必要。決められたエリアに必要なサービス付高齢者向け介護住宅の数は限られている。介護保険制度や介護報酬等に関する知識と、これまでに接点が少なかった介護事業者や医療事業者へのアプローチ方法を学び、自社の強みである地場で関連事業者を巻き込んだ営業活動を開始してほしい」と締めくくりました。

サービス付き高齢者向け住宅について解説する大草講師

受講者の感想

ご参加いただいた受講者の方々からは、以下のようなご意見をいただきました。

受講者の声(抜粋、要約)

  • 全体像が少しつかめた気がします。もう少し長時間の講義を受けたかったです
  • 介護に関する知識がなかったので、講義が理解できない部分があったが、いろいろと勉強になりました
  • 専門知識の予習をしてくればよかったと悔やんでおりますが、サービス付け高齢者向け住宅は、確かに今後のビジネスチャンスであると思うので、よく勉強したいと思います

当日、ご多忙の中ご来場いただいた皆様には改めて感謝を申し上げます。
今後も、営業力強化や現場代理人育成のテーマの他、多数のセミナーを開催いたします。

詳しい情報については、こちらのHPでご案内いたしますので、ぜひご覧ください。

  • 本セミナー主催の建設産業システム研究所については、こちらをご覧ください。
■ 日本コンサルタントグループ 会社概要
【会社名】
株式会社日本コンサルタントグループ
【所在地】
〒161-8553 東京都新宿区下落合3丁目-22-15 ニッコンビル
【代表者】
清水秀一
【創 業】
1956年12月
【事業内容】
総合経営コンサルタント業(企業診断・改善支援、人材育成・能力開発、市場調査、地域開発、e-メールプロモーション・出版事業)
【事業所】
札幌、北東北、仙台、福島、新潟、東京、名古屋、金沢、大阪、福岡
■ 本リリースに関するお問い合わせ

株式会社日本コンサルタントグループ 営業本部

TEL:03-5996-7541 e-mail:tsd@niccon.funmaker.click