2017年2月22日

なんでも相談【454号】

2017年2月22日

質問

最近東南アジアの大学を卒業した外国人の学生を起用している建設会社があると聞きますが、外国人を採用している会社ではどのような期待をもって採用に踏み切ったのでしょうか。

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回答

日本の国内建設市場は、長期的な視点でみれば公共新設市場は縮小化に向かうといわれ、また民間新設市場についても人口減少に伴い伸張することが期待できない見通しが一般的と言えます。

このような背景で業容を維持発展する方策を模索する中で、いきなり海外(特に東南アジア)の成長市場への参入とするというのは人材面からみても困難だといえます。

そこで、まずは国内(地元)の建設市場で他社よりも足腰の強い施工体制を作るために、若い人材を採用して、同時に施工管理支援技術(3D、ドローン)の導入を図り、他社に勝つことだと思います。

新規採用につきましては、各社とも積極的に進めていますが、採用側と学生の思いが合わず、思う人材に恵まれていないというのが地元建設会社の状況です。このような中、日本人の学生の採用も行いながら、外国人の採用も併せて行う会社が弊社のお取引先でも毎年確実に増えてきているように思います。

経営者の方からお話を伺いました中で印象に残るものとしては、「日本人の社員に東南アジアから採用したエンジニアの働きぶりを感じてもらう中で、良い意味で競争心が生まれていくと思っている」「自分の会社にくる人材は二流以下だからこの程度で仕方がない。と考えていれば相手も働かないし成長もしない。一流の人材を採用しているからこんなことができないはずはないと考える環境が必要だ」など実情の人材実力値を卑屈に低く諦める環境を脱却したいとの思いを感じました。

地元建設会社は「地域の守り手」として自負を持って活動する気概を社員と共有する必要があると思います。このようなことから、若い優秀な人材を求めている中で海外の人材も対象とする経営者が着実に増えているのではないかと思われます。

弊社としても、これらの建設企業様のご支援のため昨年からベトナムの国立ハノイ土木大学の学生を主な対象とするリクルート現地面接会を開催していますのでご参加いただければと存じます。

 

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