インバスケット演習を活用したマネジメント実践研修
インバスケット演習を活用したマネジメント実践研修
IB(インバスケット)演習とは・・・
- インバスケットとは、管理者のデスクの上にある未決箱のことです。未決箱には、部下からの報告、相談、連絡文書、上司からの指示文書、他部門からの依頼、本社からの通達文書、顧客からのクレームなど、組織管理者として処理すべきすべき案件が入っています。
これらの案件を限られた時間(2時間)の中でどのように処理するかのプロセスと処理内容の解析を通して、管理者としての意思決定能力(問題分析力、要因分析力、総合判断力、発想創造力)、業務管理能力(計画策定力、統制力)、自己管理力(持続力、自律性、果断性)を評価する代表的な演習ツールです。
研修の目的
マネジメント能力の棚卸しを行い、参加者が自己の強み・弱みについての認識を深め、自己開発につなげることを目的とします。
- 自分の思考の癖や行動パターンを振り返り、改善ポイント、強化ポイントを明確にします。
- ある課題状況の下で組織管理者としてどのように行動したらよいか、意思決定と業務統制に必要な実践スキルを身につけます。
- マネジメントに必要な能力の体系と枠組みについての理解を深めます。
研修プログラムの考え方
本研修は、インバスケット演習を活用したマネジメント実践コースです。臨場感のある場面設定の下で組織管理者として、何を考え、どのように行動したらよいか、マネジメントに必要な思考技術と行動開発を目的にプログラム化したものです。
- 研修スタート時に、マネジメント能力について事前評価を行います。研修を通して、自己評価や自己理解がどのように進んだかをチェックし、自己開発プランの作成に結びつけていきます。
- “気づき”に必要な3つのラーニングメカニズムをプログラムの中に組み込んでいます。
・アクションラーニング (自分だったらどうするか、まずやってみる)
・クロスラーニング (他者の考えに触れ、意見交換をしてみる)
・セルフラーニング (セオリーを知り、自分自身を振り返る時間を持つ) - 具体的には、演習個人処理、グループ討議、発表、コメントと解説、補講、相互交流を構造化し、プログラムに落とし込んでいます。
- 研修終了後、演習の個人処理データをもとにアセスメントレポートを作成し、本人にフィードバックします。自分の強み・弱み、今後の能力開発課題について理解を深め、方向づけていきます。
(オプション)
研修概要と進め方
- 本研修ではインバスケット演習の個人処理をした後、3~4案件を指定しグループワークで最適解をつくり発表するというプロセスをとります。グループワークでは自分が気づかなかったポイントに着目したメンバーや、自分とは全く逆の結論を導いたメンバーと意見交換をしながら、自分の意思決定・処理の内容とプロセスを振り返ることができます。
- インバスケット演習では案件ごとに個別に処理をしていては質の高い意思決定は期待できません。問題に気づき、案件相互の関連性や背景をどれだけ考察し、結論を導いていたか、全体のパフォーマンスを最大にするための処理手順や時間配分を検討し着手していたか、指示は明快で手堅く処理に当たっていたか、マネジメントに必要な意思決定プロセスと業務統制のポイントと勘所を習得します。
- 問題解決者としての能力開発ポイントを案件処理と関連づけながら「問題解決のセオリー」として解説します。
- 「相互認識シート」を使ってグループ活動で発現した行動(問題解決への貢献とグループ活動を活性化する影響行動、および個人行動特性)についてグループ内相互フィードバックを行います。グループ活動を振り返りの機会とすることで、インバスケット演習では観察できなかった対人能力についても目を向けさせるようにします。
- 能力開発アドバイスシートを参考に、能力開発プランを作成します。
研修カリキュラム
【1日目】 | 研修オリエンテーション
・マネジメント能力の棚卸 1.インバスケット演習 1)演習の目的と進め方 2.インバスケット・グループ討議 ~3案件を指定し、グループ内で最適解を検討しまとめる~ 1)グループワーク 3.グループ内討議とまとめ |
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【2日目】 |
4)グループ発表 3.補講 1)問題解決の思考技術 4.相互認識フィードバック 1)グループ活動の振り返り 5.能力開発プランの作成 1)個人ワーク 6.研修のまとめ |
アセスメントレポートのサンプル
※プログラムは一例です。研修の企画・実施にあたっては当社の営業担当者がお伺いし、研修の目的、対象者などを確認させていただいた後、プログラムの設計をいたします。